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日外会誌. 123(6): 538-545, 2022


特集

ロボット支援下手術の現況と展望

5.ロボット支援下手術の現況と展望 <膵臓>

岡山大学 消化器外科学

高木 弘誠 , 八木 孝仁 , 楳田 祐三 , 吉田 龍一 , 藤 智和 , 安井 和也 , 藤原 俊義

内容要旨
ロボット支援下膵切除術は,欧米先進諸国において近年急速に普及し,その手術成績についても一定のエビデンスが得られてきている.一方,本邦では2020年の保険収載以降,大学病院や基幹病院を中心として徐々に普及しつつあるが,標準手術としての定着にはもう少し時間を要するのが現状である.高難度手術である膵頭十二指腸切除術や膵体尾部切除術に対するロボット支援下手術の安全な導入と普及には,術式の定型化とトレーニングシステムの確立が急務である.さらに,安全な手術の実践には,ロボット支援下手術の特性を理解し,外科医個人のみならずチームとして成熟していくことが重要である.今回,ロボット支援下膵切除術の欧米におけるコンセンサスを検討するとともに,当施設におけるロボット支援下膵切除術の定型化に向けた手術概要とトレーニングシステム,チームとしての取り組みを報告する.

キーワード
ロボット支援手術, 膵切除


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