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日外会誌. 111(2): 88-90, 2010


特集

動脈閉塞症に対する手術 vs 血管内治療治療成績からみた選択基準

4.大腿動脈―膝窩動脈病変 
2)バイパス

名古屋大学大学院 血管外科

成田 裕司 , 古森 公浩

I.内容要旨
PAD(peripheral arterial disease)に対する治療戦略は,ここ10数年の間に大きな変貌を遂げた.PADに対する血行再建術の選択肢は,以前は外科的バイパス術のみであったが,最近では血管内治療による血管拡張術ならびにステント留置術が導入され,その治療科も多岐に渡るようになってきた.特に腸骨動脈病変に対しては血管内治療が第一選択である.しかしながら大腿膝窩動脈領域の病変に対しては,その領域特有の治療成績から外科的バイパス術がいまだ重要な治療法として大きな比重を占めている.本稿では,大腿膝窩動脈閉塞病変に対する外科的バイパス術の一般的手技,並びに長期成績を血管内治療と比較し,その治療選択について解説する.

キーワード
Femoropopliteal bypass, TASC II, 血管内治療


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