[書誌情報] [全文HTML] [全文PDF] (230KB) [会員限定]

日外会誌. 111(2): 84-87, 2010


特集

動脈閉塞症に対する手術 vs 血管内治療:治療成績からみた選択基準

4.大腿動脈―膝窩動脈病変 
1)血管内治療

小倉記念病院 循環器科

横井 宏佳

I.内容要旨
大腿動脈―膝窩動脈領域に対する血管内治療は,従来のTASC分類では短い病変は血管内治療が第一選択とされ,長い病変特に閉塞性病変では外科的治療が第一選択とされていた.しかし,この領域におけるデバイスの開発,技術の向上は目覚ましいものがあり,長い病変,完全閉塞病変においても血管内治療の適応は拡大傾向にある.このような状況を反映して,2007年TASCは改訂され,複雑病変に対しても血管内治療は症例においては容認されるようになった.大腿動脈―膝窩動脈領域に関しては,従来外科的治療が主に行われていたが,最近は血管内治療により病変長15cm未満であれば,同等の開存率,救肢率が得られる事が報告され,適応は拡大傾向にある.

キーワード
血管内治療, 大腿動脈―膝窩動脈, バイパス手術, 間歇性路行, 重症下肢虚血


<< 前の論文へ次の論文へ >>

PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。