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日外会誌. 127(4): 391-398, 2026


特集

Emergency General Surgery(緊急一般外科)の現状と展望

3.Emergency General Surgery領域のDamage Control Surgery

沖縄県立中部病院 外科

窪田 忠夫

内容要旨
ダメージコントロール手術は,1990年代に外傷外科では一般的な手法となり,これに10年ほど遅れる形で非外傷例の Emergency General Surgery に応用されるようになってきた.その適応は,腹腔内感染疾患である腸管壊死や下部消化管穿孔にとどまらず,外科的止血で対応が困難な出血病変や,腹部臓器以外の胸部手術での止血困難例や壊死性軟部組織感染症(NSTI;Necrotizing Soft Tissue Infection)にまで応用されている.ダメージコントロール手術を導入することによって現場感覚として救命率が上昇した実感がある一方で,いまだ十分なエビデンスを得るに至っていない.推察するに時を同じくして閉鎖陰圧療法(NPWT;Negative Pressure Wound Therapy)が広く認知されるようになり,NPWTを使用しての一時的閉鎖(TAC;Temporary Abdominal Closure)が容易に行えるようになった.ダメージコントロール手術は適応をしっかり定めねば単に手術回数とICU滞在日数を増やすだけの行為となってしまうもろ刃の剣であることを認識し,その有用性を科学的に証明してゆくことが今後の課題といえる.

キーワード
Damage Control Surgery, Emergency General Surgery, Acute Care Surgery, Temporary Abdominal Closure


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