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日外会誌. 122(3): 307-313, 2021


特集

乳癌診療の現状と課題

4.乳房再建術の現状と課題

埼玉医科大学総合医療センター 形成外科・美容外科

三鍋 俊春

内容要旨
乳房再建術とは,乳房切除により変形したり喪失した乳房の形態を復元・修復する手術である.保険適応の手術方法には,自家組織移植(皮弁・筋皮弁術)と人工物の乳房再建用シリコンインプラント(エキスパンダーも含む)がある.乳癌・乳腺腫瘍に対する切除手術に続く外科的治療の一環であり,同じく術後乳房の医学的整容性を重視する乳房温存治療とともに乳房オンコプラスティックサージャリーを構成する.
著者の所属する形成外科では,2013年7月から2020年11月までの乳房再建214例のうち,インプラントによる乳房再建術は76%,皮弁によるものは23%,インプラントと広背筋皮弁の併用は1%であった.ただし2019年7月に,乳房インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫(BIA-ALCL)に関与するとして国内インプラントならびにエキスパンダーが自主回収されたため,一時はインプラント再建ができない事態に陥った.本稿では,これらの乳房再建術を述べる.
今後の課題として,2020年4月に保険収載された遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)に対するリスク低減乳房切除術における乳房再建術,形成外科分野では臨床応用している自家脂肪注入術(保険適応外)についても,米国の成書を引用して現状を共有する.

キーワード
乳房再建, 自家組織, 人工物, BIA-ALCL, HBOC


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