[
書誌情報]
[
全文HTML]
[
全文PDF] (586KB)
[会員限定]
日外会誌. 115(2): 59-64, 2014
特集
ステントグラフトの中·長期成績
2.日本のステントグラフト治療の現状
I.内容要旨
2006年7月に本邦初の腹部大動脈瘤治療用ステントグラフトが,また翌年に胸部大動脈瘤用デバイスが薬事承認された.以来7年が経過した現在,腹部大動脈瘤治療の約半数,また胸部下行大動脈瘤の殆どが各々4機種の企業製デバイスによって治療されている.2012年において,腹部および胸部大動脈瘤ステントグラフト内挿術(EVARおよびTEVAR)の年間実施数は各々7,600例および3,700例で,実施施設数は人口100万人当たり各々3.8施設および3.0施設あり,1施設当たりの年間実施数は18.4例および12.3例であった.基準審査に合格したEVAR実施医は756名,TEVAR実施医は313名で,その専門分野は80%が心臓血管外科であった.導入初期の2年6カ月間に実施されたEVARの3,124例では,I型endoleakが1.1%に発生し,入院死亡率は0.6%であった.またTEVER導入後2年間の成績ではI型endoleakが6.6%,入院死亡率は2.7%であり,いずれも良好な初期治療効果を証明している.
キーワード
胸部大動脈瘤, 腹部大動脈瘤, ステントグラフト, 実施基準管理委員会, 追跡調査
PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。