[書誌情報] [全文HTML] [全文PDF] (500KB) [会員限定]

日外会誌. 113(3): 283-287, 2012


特集

日本の心臓·大血管外科レベルは欧米を超えているか?

4.大動脈疾患

神戸大学 心臓血管外科

大北 裕

I.内容要旨
我が国における大動脈疾患の外科手術成績は欧米諸国よりも良好である.2010年度の胸部大動脈疾患で急性A型大動脈解離3,628例(病院死亡率11.1%以下同様),急性B型解離158例(18.9%),慢性A型解離866例(6.0%),慢性B型解離724例(6.6%),非解離大動脈瘤待機手術6,348例(4.3%),破裂大動脈瘤715例(24.8%)であり,部位別に見ると上行大動脈手術3,361例(7.1%),大動脈基部1,057例(7.7%),弓部大動脈4,028例(9.2%),下行大動脈869例(9.8%),胸腹部大動脈628例(13.7%),バイパス手術85例(10.6%),ステントグラフト内挿術2,411例(4.5%)であった.腹部大動脈手術は2008年度7,906件例行われステントグラフト内挿術が23.5%に行われた.成績は待機手術の病院死亡率2.3%,破裂例の死亡率は15.3%であった.

キーワード
急性A型大動脈解離, 弓部大動脈瘤, 胸腹部大動脈瘤, 腹部大動脈瘤, ステントグラフト内挿術


<< 前の論文へ次の論文へ >>

PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。