[書誌情報] [全文PDF] (1069KB) [会員限定・要二段階認証]

日外会誌. 98(4): 431-437, 1997


特集

炎症性腸疾患の治療における最近の進歩

6.潰瘍性大腸炎の内科的治療

新潟大学 医学部第3内科

朝倉 均 , 鈴木 好治 , 本間 照

I.内容要旨
潰瘍性大腸炎は,主として粘膜をおかす大腸のびまん性非特異性炎症である.その炎症部位に浸潤する免疫担当細胞は,主としてリンパ球,マクロファージ,及び好中球であり,これらの細胞は活性化されて,IL-1,IL-6, IL-8, TNFαなどの催炎症性サイトカイン,PAF, leukotriene, prostaglandin, free radical,proteaseなどを放出して, acute on chronicの炎症を生じる.これらの炎症に対する内科的治療として,サラゾピリン,5ASA,副腎皮質ホルモン,免疫抑制薬の基本的内科治療のほかに,新しい治療として,白血球除去療法,顆粒球除去療法,抗サイトカイン療法として抗TNFα抗体, IL-1ra及びIL-10療法,免疫グロブリン大量静注療法,経皮的ニコチン療法について解説した.

キーワード
潰瘍性大腸炎, 抗サイトカイン療法, 免疫グロブリン療法, ニコチン療法, 治療


<< 前の論文へ次の論文へ >>

PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。