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書誌情報]
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日外会誌. 92(10): 1444-1450, 1991
原著
コラーゲンゲルマトリックスを用いたヒト胃癌に対する抗癌剤感受性試験の基礎的・臨床的検討
I.内容要旨ブタ皮膚由来の新しいコラーゲンゲルマトリックスを用いた器官培養法による抗癌剤感受性試験の有用性を検討した.ヌードマウス移植ヒト胃癌株7株を用いた基礎的検討では,癌組織はゲルマトリックス上で,3次元構造を保ちつつ増殖し,浸潤像も観察されるなど,in vivoと同様な増殖形態を示した.本法の感受性成績は,濃度依存性を示し,ヌードマウス法の成績と一致した.しかし,SDI法の成績は約半数に相違がみられ,本法がin vivoに近い抗癌剤感受性試験であることが示唆された.スキルス胃癌組織5検体を用いた臨床的検討でも,培養7日目においてviableな癌細胞が認められ,その感受性の判定が可能であった.以上より,本法はin vivoの特徴を有する簡便なin vitro抗癌剤感受性試験であり,スキルス胃癌組織の抗癌剤感受性をも判定しうる有用な感受性試験であると考えられた.
キーワード
コラーゲンゲルマトリックス, 抗癌剤感受性試験, スキルス胃癌
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