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書誌情報]
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日外会誌. 92(2): 222-224, 1991
症例報告
術前放射線・化学併用療法が著効を示した直腸癌の 1 例
I.内容要旨患者は64歳の男.主訴は鮮血便で,直腸腫瘤を触知した.入院時直腸指診で肛門縁より約6cm右後壁寄りに弾性硬可動性のある腫瘤を触知し,腫瘍は注腸X線上,大きさ2.5×2.0cmの偏平隆起性病変であり,生検により高分化型腺癌,Group 5と診断された.術前評価はRb',Is',PM',とされた.この病変に化学療法(ACNU 30mg/m
2/週×3週, PSK 3g/日×3週)と放射線療法(2.5Gray/回,総腺量30Gray)を行い,照射終了後2週目に低位前方切除術(Rb,IIa,Po,Ho,N(-),stage I)を施行した.
切除標本の病理組織学的検索では,癌細胞は認められず,照射の効果は大星・下里の分類でGradeIVBと診断された.術前照射有効例についての文献的考察を加えて報告した.
キーワード
直腸癌, 術前化学放射線療法
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