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日外会誌. 126(2): 212-215, 2025


会員からの寄稿

地球環境と医療―プラネタリーヘルスを考える外科医となるために―

玄々堂君津病院消化器外科,Doctors for Future(持続可能な社会を考える医療者の会) 

島田 拓

内容要旨
近年,医学・医療界において「プラネタリーヘルス」という言葉をよく耳にする.地球環境と人類の健康を包括的に捉える概念である.令和4年度には全国の医学部の必修項目「医学教育モデル・コア・カリキュラム」が改訂され,「気候変動と医療」が加わった.また外科系の学会などでは「グリーンサージャリー」と呼ばれる手術室に起因する環境への負荷を軽減する概念が紹介されるようになった.気候変動やプラスチックによる海洋汚染をはじめ,この世界の環境の変化は人類の存続に深刻な危機をもたらしている.地球環境の保全と医学・医療の目的は本質的には同一のものであり,われわれ医療者こそ社会に対して発信し,自ら行動を起こさねばならない.


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