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日外会誌. 125(6): 516-521, 2024


特集

小児心臓外科医の育成

6.小児心臓血管外科の地域拠点化に向けて―岡山大学心臓血管外科の取り組み―

岡山大学 心臓血管外科

笠原 真悟

内容要旨
小児心臓血管外科領域に関して,地域の拠点化の整備が進められている.現況の教育体制,専門医制度,医局制度さらには地域医療の維持等があり,なかなか現実的に推進するためには解決すべき問題が山積している.小児心臓外科の育成においては,その基礎づくりが重要である.岡山大学心臓血管外科では専門医の取得のみならず未来を担うアカデミックサージャンの育成に重点を置いている.このために,まずは外科マネージメントセンターでの一般外科の研修を行い外科医としての基礎づくりを行う.その後の専門医研修においては積極的な成人心臓および,血管外科の研修に参加することを必須としている.成人心臓や血管外科の知識や経験がない状況では,小児心臓外科医の育成が十分に行われない可能性があるからである.外科技術の習得とともに大学院での基礎研究を通して,常に探求を続けるアカデミックサージャンとしての自覚を身につけられると考える.これが,私たちが目標としているチームの姿であり,チーム一丸となって臨床・研究・教育に日々取り組んでいる.

キーワード
小児心臓外科医, 岡山大学広域外科専門医プログラム, アカデミックサージャン, 中国・四国地方


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