[書誌情報] [全文HTML] [全文PDF] (1365KB) [全文PDFのみ会員限定]

日外会誌. 121(1): 62-66, 2020


会員のための企画

人工臓器治療における終末期医療―心臓外科医の立場から―

東京大学 心臓外科

木下 修

内容要旨
植込型補助人工心臓は「心臓移植までの橋渡し」(BTT)を保険適応として重症心不全患者の治療に使われているが,心臓移植を前提としない永久使用(DT)に適応拡大するべく進められている.DTのゴールは「死亡」であるし,BTTでも移植待機中死亡となる「結果的DT」は少なくないため,終末期医療に関して考えることが重要である.植込型補助人工心臓自体が極めて強力な延命治療になりうるものであり,このような人工臓器治療においては治療開始する適応条件だけでなく,治療を終了するルールも必要ではないだろうか.

キーワード
補助人工心臓, 終末期医療, 保険適応, DT


<< 前の論文へ次の論文へ >>

PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。