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日外会誌. 115(1): 17-21, 2014


特集

National Clinical Databaseの現状とこれから

5.乳腺領域におけるNCDの利活用

日本乳癌学会 登録委員会
東海大学 医学部乳腺·内分泌外科

徳田 裕

I.内容要旨
1975年より乳癌研究会の事業として開始された乳癌登録は,2004年には,web登録システムに移行し,2003年までの29年間に188,265症例が登録された.2010年次の登録症例数は48,156例,2013年1月25日現在の参加施設数は925施設であり,webシステムでの総登録症例数は252,922例(2011年次を含む)となっており,本邦における最も充実した臓器がん登録のひとつである.2012年1月1日からは,NCDの登録制度に参加し,新たなシステムで乳癌登録事業を継続している.今後は,参加施設数および登録症例数の飛躍的な増加が予想され,本邦の乳癌罹患数の全体的な把握が可能になるものと期待される.また,過去分の登録データも2013年度中にNCDに移行される.
従来の乳癌登録では,症例登録ばかりでなく,5年毎の予後調査,解析を実施している.現在,2004年次の予後調査結果が,公表されているが,NCDへのデータ移行後も5年毎に予後解析を行う計画である.
本稿では,NCDシステムでの乳癌登録の現状を紹介するとともに,Quality Indicator(医療の質指標)の実施率による医療水準の評価や予後解析を用いた診療ガイドライン自体の評価,さらには,ビッグデータを利用したリアルタイム予後解析ツールの開発まで,NCD乳癌登録の将来展望についても私見を述べる.

キーワード
NCD, 乳癌登録, データベース, quality indicator, ガイドライン


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