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日外会誌. 110(3): 133-138, 2009


特集

卒後外科教育と専門医制度

4.サブスペシャルティの立場から見た卒後外科教育と専門医制度 3心臓血管外科専門医

日本心臓血管外科専門医認定機構代表幹事 
聖マリアンナ医科大学 心臓血管外科

幕内 晴朗

I.内容要旨
心臓血管外科専門医制度は,その前身である胸部外科学会認定医制度を発展的に解消する形で2003年に制定された.それまでの緩い認定基準を大幅に見直すことにより,1,400余名の実力ある専門医が誕生したが,その後も信頼できる専門医を求める社会の強い要請に答えるべく,専門医の質の維持·向上にひたすら努力してきた.数々の条件改定により,その後徐々に増加してきた専門医数や修練施設数は減少に転じつつある.わが国では年間手術数が少ない心臓血管外科施設が多く存在するにもかかわらず,手術成績は諸外国に決して引けを取らない.しかし,やはり手術数がきわめて少なければ成績も上がらないのは自明の理であり,まず専門医を養成する修練施設を段階的に集約する方向で具体化が進んでいる.その一方でクローズアップしてきている大きな問題は,心臓血管外科医の劣悪な労働環境であり,現況での専門医認定条件の厳格化はその過重労働をさらに悪化させる恐れが高い.それを阻止するには,周術期管理や事務作業などを補助して,専門医が手術に専念できる環境の整備を早急に進めることが必要である.

キーワード
心臓血管外科専門医認定機構, 修練指導医, 専門医更新, 修練医登録制度, 修練施設集約化


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