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日外会誌. 109(1): 26-30, 2008


特集

食道癌治療―最近の動向―

6.標準的治療―胸腔鏡―

大阪市立大学大学院医学研究科 消化器外科

李 栄柱 , 大杉 治司 , 森村 圭一朗 , 岸田 哲 , 福原 研一朗 , 西澤 聡 , 岩崎 洋 , 形部 憲

I.内容要旨
食道癌に対する胸腔鏡下手術は本邦に導入されて10年以上が経過し,手技の工夫や器具の開発により多施設で施行されるようになってきた.胸腔鏡下手術の利点は,通常開胸と同等の根治性を保ちつつ,出血量を減少させ,胸壁損傷軽減に起因する術後呼吸機能の温存や術後呼吸器合併症の減少などが挙げられる.また,これら以外に数値としては表れないが,拡大視により通常開胸術では得られなかった微細解剖の把握が可能となったこと,手術参加者全員が術野を共有でき教育的であること,すべての画像が記録され,後の詳細な検討も可能となったことなどがある.しかし,十分なリンパ節郭清を伴う胸腔鏡下食道癌手術を施行するには手技の習熟を要する.習熟期間の短縮には知識·情報の公開,共有が重要であり,既習熟者の指導に基づくハンズオンセミナーや食道内視鏡外科講習会などの充実とその有効な活用が必要である.

キーワード
胸腔鏡手術, 食道癌, 拡大視効果, リンパ節郭清


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