[書誌情報] [全文PDF] (3318KB) [会員限定・要二段階認証]

日外会誌. 103(4): 364-370, 2002


特集

食道癌診療の現況と展望

3.食道癌の治療
6)放射線・化学療法

国立札幌病院・北海道地方がんセンター 放射線科

西尾 正道

I.内容要旨
食道癌に対する非切除治療の中心は放射線治療であるが,抗癌剤を同時併用する化学放射線療法(chemoradiation)が標準的治療となりつつある. Chemoradiationは従来の放射線単独治療と比較して急性期の有害反応が増強するという問題を含んでいるが,治療成績の向上が報告されている.根治的放射線治療の標準的な照射法や照射線量はほぼ合意を得て,ガイドライン化しているが,chemoradiationの治療では併用する薬剤との組み合わせや至適線量などなお不明な点が多い.本稿では放射線治療の最近の動向とchemoradiationについて概説し,今後の課題について言及する.

キーワード
食道癌, 化学放射線療法, 放射線治療, 腔内照射


<< 前の論文へ次の論文へ >>

PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。