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日外会誌. 121(2): 150, 2020

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会員へのメッセージ

英文誌編集委員会から

日本外科学会英文誌編集委員長,東北大学大学院消化器外科学 

海野 倫明



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平素は日本外科学会オフィシャルジャーナルである“Surgery Today”をご愛読,またご投稿いただき,英文誌編集委員会を代表して厚く御礼申し上げる.
さて,Surgery Todayの歴史を辿ってみると,前身であるThe Japanese Journal of Surgeryが発刊したのが1971年で,1992年にはSurgery Todayへと雑誌名が変更になったが,日本外科学会英文誌としての発刊からの年数を数えると2020年はちょうど50周年となる.これを記念しVol.50は50th anniversary volumeとし,表紙には記念のロゴが飾られることになった.
現在のSurgery Todayは,2015年に創刊された姉妹誌であるSurgical Case Reportsに症例報告を譲ったことから,主にOriginal articleとReviewから構成されている.Vol.48(2018年)は,115編のoriginal articleと13編のreview,7編のHow-to-do-it,13編のその他の論文,から構成されている.
Surgery Todayのimpact factor(IF)はなかなか上がらず,苦戦を強いられていたが,2009年に初めて1.0を超えてからは順調に上昇し,2017年のIFは初めて2を超え,2.501となった(表1).残念ながら2018年のIFは若干低下し,2.077となったが,自己引用を除いたIF without self-citationは2017年の1.723から1.836と上昇していることから,Journalの基礎体力は十分に上がっているものと考えている.今後も優れた原著論文,領域横断的なガイドライン,マイルストーン的なreview論文などを掲載することによりIFの上昇を図っていく所存である.
このようにIFが上昇したことにより,類似するハゲタカジャーナルが現れたことは有名税という側面もあるが甚だ残念である.“Surgery Today: Research and Reviews”という類似雑誌は日本外科学会とは全く関係ないJournalであるので,注意していただきたい.
このようにSurgery Todayは歴代のEditor-in-chiefのご尽力もあり徐々にIFも上昇してきた.IFを上昇させることも重要であるが,Surgery Todayは日本外科学会のオフィシャルジャーナルとしての機能も有しており,日本の外科医の優れた臨床研究・基礎研究を世界に発信する,という意味も大きい.医学博士論文,優れた先駆的な研究,萌芽的研究を積極的に採用していきたいと考えているので,諸兄のご協力をいただければ幸いである.

表01

 
利益相反:なし

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