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日外会誌. 126(4): 340-346, 2025


特集

移行期医療を考える.現場からの提言

4.小児炎症性腸疾患におけるトランジションの現状

三重大学医学部附属病院 消化管・小児外科

小池 勇樹 , 東 浩輝 , 佐藤 友紀 , 長野 由佳 , 松下 航平 , 大北 喜基 , 問山 裕二

内容要旨
近年,小児慢性疾患におけるトランジションに対する関心が高まり,その臨床実践について多くの議論がなされている.小児期に発症する小児炎症性腸疾患患者(小児IBD患者)は,日本においても欧米に近いレベルまで増加してきており,成人へと至る過程での移行支援の必要性が高まっている.難治性炎症性腸管障害に関する調査研究班(厚生労働省)では,小児科と成人科の医師が共同で「小児期発症IBD患者の移行支援に関するコンセンサスステートメント」を報告し,多職種の連携や情報提供の重要性を強調している.小児IBD患児が病気と共に歩む成人までの期間において,スムーズな成人移行支援を行うために,医療者側も支援体制を整えていく必要がある.

キーワード
小児炎症性腸疾患, 移行期医療, 潰瘍性大腸炎, クローン病


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