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日外会誌. 126(4): 334-339, 2025


特集

移行期医療を考える.現場からの提言

3.腸管不全の移行期医療の現況と課題

日本赤十字社医療センター 小児外科

尾花 和子

内容要旨
腸管不全は,腸管からの吸収障害により,水分,栄養素,電解質が不足する病態であり,小腸の物理的な短縮による短腸症候群と,腸管運動障害を来すHirschsprung病類縁疾患がこれにあたる.中心静脈栄養を主とする栄養管理と排泄管理,その合併症対策を要するため,年齢に応じた適切な診療を必要とする.腸管不全のトランジションでは,単に成人診療科へ転科することではなく,発達的,医療的視点に基づいて,成人期においても個々の状況に相応しい診療を継続することが望まれる.

キーワード
腸管不全, 短腸症候群, Hirschsprung病類縁疾患, 移行期医療


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