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日外会誌. 120(5): 511-516, 2019


特集

外科医育成のためのOff-the-job training(Off-JT)の現状と将来

4.消化器外科領域のOff-JTの現状

北海道大学医学研究院 消化器外科学教室Ⅱ

七戸 俊明 , 村上 壮一 , 倉島 庸 , 平野 聡

内容要旨
高度で複雑な手術治療を安全に実施するには手術手技向上のトレーニングが欠かせない.トレーニング方法には従来からあるOn-the-job training(On-JT)のほかに,Off-the-job training(Off-JT)として,シミュレーターや模型を使用したドライラボ,実験動物を用いたウエットラボやアニマルラボ,献体を使用した手術手技研修(Cadaver Surgical Training:CST)などがある.消化器外科領域では,ロボット支援手術の安全な導入のためのcertification制度や,内視鏡外科手術の習熟のためのドライラボやアニマルラボ,日常診療で経験することの少ない救急外科(Acute Care Surgery:ACS)領域でのアニマルラボやCSTなどのOff-JTが取り入れられているが,専門医などの資格認定において必須項目とはされておらず,必ずしもOff-JTが広く普及しているわけではない.本稿では,わが国の消化器外科領域のOff-JTの現状と今後の展望について述べる.

キーワード
Off-the-job training, 専門医, シミュレーション, アニマルラボ, CST


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