[書誌情報] [全文HTML] [全文PDF] (1544KB) [会員限定]

日外会誌. 119(4): 373-380, 2018


特集

3次元臓器構築と外科領域への応用

3.血管の3次元臓器構築と外科領域への応用

1) Nationwide Children’s Hospital The Tissue Engineering Program and Center for Cardiovascular and Pulmonary Research
2) Nationwide Children’s Hospital Department of Cardiothoracic Surgery, the Heart Center

宮本 真嘉1) , 新岡 俊治1)2)

内容要旨
理想的な人工血管の特徴として,1)安全性,2)移植後の急性期や慢性期の血栓形成や炎症反応などの生体反応の抑制,3)内皮下の促進,4)適度な強度と自己組織の協調,収縮,弛緩といった血管生理的機能の維持,などが挙げられる.中~大口径の血管に対しての人工血管置換は満足する結果が得られているが,小口径の血管に関しては未だ開発段階である.組織工学を応用した人工血管(Tissue-engineered vascular graft;TEVG)は,生体適合性という重要な因子を兼ね備え,自家血管に匹敵するような生体材料が得られる可能性が高い.われわれのTEVGは,静脈系(高流量,低圧)において良好な成績を収めている.現在,小口径,高圧系の人工血管に関しては,多くのグループが大動物実験にて良好な成績を収めており,クリニカルトライアルを行っているグループもいる.置換,再構築の手術の多い心臓血管外科領域においてはTissue Engineering的アプローチの臨床への応用が近づいている.本稿は様々なTissue Engineering手法による再生血管作成方法とその結果について解説する.

キーワード
Tissue engineering, 人工血管, 吸収性ポリマー


<< 前の論文へ次の論文へ >>

PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。