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日外会誌. 118(2): 141-142, 2017


若手外科医の声

外科医と基礎研究

大阪医科大学 一般・消化器外科学教室,大阪医科大学救急医学教室

谷口 高平

[平成20(2008)年卒]

内容要旨
基礎研究を積み重ね,橋渡し研究を経て臨床応用を目指すことは医師としての使命であり社会からの要求である.特に外科医はその背景から研究者としての気質を兼ね備えていると思われる.小生は,2013年より3年間,特別研究学生として母校を離れ他施設で研究に専念させて頂いた.当初,RNAヘリケースDDX6の発現機構をmicroRNA-124(miR-124)より解析していたが,疑問点を解決していく過程で,miR-124を含めたPTBP1を標的とするmiR群が,がん特異的エネルギー代謝機構(Warburg効果)の成立メカニズムに深く関与し,標的遺伝子であるPTBP1が新規重要がん遺伝子であることを見出した.これらの経験は外科医としてだけでなく医師としてのキャリア形成の上で非常に貴重である.

キーワード
外科医, 基礎研究, microRNA, Warburg effect, PTBP1

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