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日外会誌. 108(6): 344-348, 2007


外科学会会員のための企画

MDRP(多剤耐性緑膿菌)の対策

MDRP感染治療の実際

東北大学大学院 内科病態学講座 感染制御·検査診断学分野

平泻 洋一

I.内容要旨
多剤耐性緑膿菌(multidrug-resistant Pseudomonas aeruginosa;MDRP)はMRSAやバンコマイシン耐性腸球菌のように単一の遺伝子で規定されたものではない.従って,多くのMDRPに有効な併用療法を見つけるのは困難である.しかし,一部のセフェム系抗菌薬とアミノ配糖体などの併用療法の有効性が報告されている.唯一単剤で有効とされるコリスチンは,現在国内では未承認であるため輸入するしかないが,急性感染症の場合はストックがなければ対応できない.現時点では治療よりも周囲への伝播防止にエネルギーを使うべきである.リスクファクターとして,長期入院,尿,抗癌薬やステロイドの全身投与,尿路カテーテルの留置,人工呼吸器装着,抗菌薬の長期·多量使用が挙げられる.将来的には新規薬剤および各種耐性メカニズムの阻害薬などの開発とそれによる治療が期待されている.

キーワード
緑膿菌, 多剤耐性緑膿菌(multidrug-resistant Pseudomonas aeruginosa;MDRP), メタロβ-ラクタマーゼ, 薬剤排出ポンプ


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