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日外会誌. 106(7): 413-417, 2005


特集

小児固形腫瘍の治療戦略

2.小児固形腫瘍治療の将来展望

千葉大学大学院 医学研究院小児外科

大沼 直躬 , 吉田 英生 , 松永 正訓 , 幸地 克憲 , 菱木 知郎 , 山田 慎一 , 佐藤 嘉治 , 照井 慶太

I.内容要旨
小児固形腫瘍の治療は各腫瘍毎にグループスタディーが構築されており,多くの施設はその治療プロトコールに則り治療を行っている.腫瘍によっては,分子生物学の特性が臨床の予後とよく相関しているものもあり,従来の病期分類以外に生物学的予後因子も加味して治療プロトコールがより綿密に層別化されている.しかし,現在解かっている生物学的予後因子からはずれる症例もあり,さらなる分子生物学的研究成果が待たれるところである.各治療プロトコールは比較的安全で有効性に富み,多くの施設が参加し易いように作成されているが,腫瘍によっては治療成績が頭打ちで新たな治療法の開発が模索されている.これら治療プロトコールにおける生物学的予後因子,化学療法,外科療法,放射線療法の各々の現状と将来展望を紹介した.

キーワード
生物学的予後因子, 神経芽腫, ウィルムス腫瘍, 肝芽腫, グループスタディー


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