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日外会誌. 103(5): 441-447, 2002


総説

MRI 2D Phase Shift法による糖負荷後門脈血流量変化率の測定
-肝機能評価としての検討-

1) 医療法人社団朝菊会昭和病院 
2) 昭和大学藤が丘病院 外科

八木 秀文1) , 緑川 武正2) , 坂本 道男1) , 増田 栄司1) , 斎藤 充夫1) , 竹山 康章1) , 白 英2) , 石橋 一慶2) , 根本 洋2) , 菊地 浩彰2) , 笹屋 昌示2) , 山口 真彦2) , 真田 裕2) , 熊田 馨2)

I.内容要旨
われわれはこれまで,75gグルコース経口負荷による超音波ドップラー下の30分後の門脈血流量変化率(Portal Veinous Flow Ratio 30Min.以下PVFR30)が他の肝機能検査と相関することから,肝疾患手術前の肝機能評価として有用であることを報告した1).今回は超音波検査の欠点を補うため,MRI 2D Phase Shift法を用いて肝硬変症例13例,非肝硬変症例11例においてPVFR30を算出し検討した.その結果,MRI 2D Phase Shift法によるPVFR30は両群間に有意差認め,またICG 15分停滞率,PT, HPT, ChEと有意な相関関係,およびT-Bil. と相関傾向がみられ,術前肝予備能評価法としての有用性が再確認された.MRIによる門脈血流測定は,超音波法に比べ肥満や腸管ガスに影響を受けず,また検者の技量に左右されず全例測定することができ有用と考えられた.

キーワード
門脈血流, MRI, 肝機能評価

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