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日外会誌. 103(5): 397-400, 2002


特集

生体肝移植の現況と展開

2.成績とQOL
2)成人肝移植

京都大学大学院 移植免疫医学

田中 紘一

I.内容要旨
近年成人生体肝移植が本邦でも急速に増加している.成人肝移植ではドナーに関して選択,手術手技,および周術期管理で小児生体肝移植とは違った側面がある.特にレシピエント生存には移植肝容量が著しく影響するのでこれに基づき肝左葉や肝右葉が選択されている.適応疾患もウイルス性肝硬変や肝癌へと拡大されその病態は患者生存率や移植後原疾患再発にも関係する.今後データーを集積して分析することにより難治性肝疾患治療における生体肝移植の役割,さらにはそれぞれの疾患で適正な生体肝移植時期を明らかにする必要がある.

キーワード
生体ドナー, 肝移植, 肝移植適応疾患, 成人肝移植


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