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日外会誌. 102(4): 353-357, 2001


総説

英国The Queen Elizabeth Hospital,The Liver Unitでの臨床経験

1) 関西医科大学 第1外科
2) 東北大学 医学部消化器外科学分野

里井 壯平1) , 權 雅憲1) , 鈴木 正徳2) , 上山 泰男1)

I.内容要旨
1999年3月から2000年3月まで英国The Queen Elizabeth Hospital, The Liver Unitに臨床留学し,肝移植プログラムに参加する機会を得たのでこれを報告する.1999年1年間で161例の脳死肝移植が行われた.全移植症例の5年生存率はおよそ80%で,ヨーロッパ平均と比較して好成績であった.最近世界的に問題になっているドナー不足に対して,marginal donorの積極的な受け入れやsplit liver transplantationを行い,その問題に取り組んでいた.海外での臨床研修は昨今の各国の医療現状から,邦人としては以前ほど容易に臨床の場に介在することが困難な状況になってきている.しかし,今回のように機会さえあれば実際の臨床について実感することも可能であり有意義なものとなろう.

キーワード
脳死肝移植, 臨床留学, 英国


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