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日外会誌. 101(3): 293-298, 2000


特集

未来のための今

ll 特別企画「ライブ・デモ-Robotic Surgeryと遠隔手術指導」
3.master-slave manipulatorを用いた手術と遠隔手術指導

1) 慶應義塾大学 医学部外科
2) 川崎市立川崎病院 外科

古川 俊治1) , 若林 剛1) , 小澤 壯治1) , 渡邊 昌彦1) , 大上 正裕1) , 北川 雄光1) , 石井 誠一郎2) , 有澤 淑人2) , 大森 泰2) , 納賀 克彦2) , 北島 政樹1)

I.内容要旨
master-slave manipulatorでは術者の動作に対する鉗子の動きの縮尺を自由に設定可能であり,しかも術者の生理的震動が鉗子の動きでは消失するため,縫合・結紮などの微細な手術操作は,直視下に行うよりも容易となる.特に,lntuitive Surgical社のda Vinciは,先端部分に2つの回転可能な関節を持つ特殊な鉗子を用いた7自由度のシステムで,人の手首の上下・左右方向の柔軟な動きを模倣でき,操作性が格段に向上した.通信回線を用いた遠隔手術指導システムにより,新しい外科手術の安全な普及が期待される.動画像圧縮伝送システムの高性能化により,ISDN 3回線の通信容量(384Kb)で,毎秒30フレームの良好な術野像を得ることができ,動画像上双方向書き込み機能を用いることにより,リアルタイムの実効的な手術指導が可能となった.

キーワード
robtics, master-slave manipulator, telementoring endoscopic surgery


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