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日外会誌. 100(3): 240-243, 1999


特集

Barrett食道癌-基礎と臨床-

4.Barrett食道癌の組織発生の検討

1) 滋賀医科大学 第1外科
2) 恵佑会札幌病院 

内藤 弘之1) , 小玉 正智1) , 谷 徹1) , 川口 晃1) , 目片 英治1) , 田村 祐樹1) , 細川 正夫2)

I.内容要旨
Barrett食道は円柱上皮が本来の食道胃接合部より3cm以上,全周性に食道に進展しているものとするをというのが一般に受け入れられている基準である.Barrett食道を構成する円柱上皮はその成分によって,①gastric fundic type,②junctional type,③specialized columnar type,に分類され,発癌例はspecialized columnar typeを背景にすることが多いとされている.Barretts食道癌6例において,腫瘍部,周辺粘膜部を粘液組織化学染色で検討したところ,背景のBarretts食道は5例がHID-ABで陽性となり,腫瘍部は4例が陽性で,specialized columnar typeを背景に腺癌が発生するという報告を実証するものであった。

キーワード
Barrett食道, Barrett食道癌, 粘液組織化学染色


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