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日外会誌. 97(6): 432-436, 1996


特集

食道癌外科治療の実際

食道癌手術の術中管理と処置
(4)縫合不全発生を防止するための手術手技

国立がんセンター中央病院 

渡辺 寛

I.内容要旨
胸骨後経路食道・胃吻合の縫合不全発生防止のための技術としては,(1)胃大網血管処理における左右大網動静脈不連結の際の大網の可及的温存,(2)胃管挙上時の大網損傷防止のために,大網をまず胸骨下に挿入すること,(3)吻合法を層々2層縫合とした場合,内層の糸針は内輪筋まで通すこと,(4)吻合部が屈折しないための配置,などが大切である.
そして,食道または胃には鉗子をかけない技術を身につける方が良い.

キーワード
食道癌, 胸骨後経路, 層々2層縫合, 食道胃吻合術


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