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書誌情報]
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日外会誌. 93(10): 1347-1349, 1992
症例報告
内視鏡下気管支塞栓術が奏効した左横隔膜下膿瘍気管支瘻の 1 例
I.内容要旨症例は52歳,男性.膵体部癌のため,膵全摘,胃全摘,脾臓,門脈合併切除,R・Y吻合再建術を施行した.術後9日目に左横隔膜下膿瘍が発生し,術後19日目に,術中同部に挿入したシリコンドレーンが横隔膜を通して左肺下葉に穿通した.左B
9末梢と横隔膜下膿瘍は交通しており,そのため黄褐色の膿汁が気道から多量に喀出されるようになり,肺炎が対側肺にも拡がった.気管支鏡下に2度のfibrin glueの左B
9への注入をおこなったが2度とも閉塞後3日目に再開通してしまった.そこで,オキシセル綿を用いて閉塞を試みたところ,気道からの膿汁の喀出が停止し肺炎は軽快した.本例は,結局肝膿瘍が原因と考えられる敗血症を併発し,気管支塞栓術の1ケ月後に死亡した.剖検所見では左肺下葉に膿瘍の形成は認められず,気管支棲は治癒していたことが確認された.
キーワード
気管支瘻, 気管支閉塞術
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