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書誌情報]
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日外会誌. 92(7): 862-866, 1991
原著
胸骨横切開による両側肺手術
I.内容要旨両側肺転移腫瘍,両側同時気胸および両側巨大肺嚢胞症などの両側性肺病変に対して一期的手術が行われるようになり,そのアプローチとして,両側後側方切開,両側腋窩切開および胸骨縦切開が用いられてきた.両側後側方切開や両側腋窩切開は体位変換を要すること,両側胸腔が一度に見られないなどの欠点があり,胸骨縦切開は病変が左下葉上区や後肺底区に存在する場合や,胸壁に癒着,浸潤している場合に手術操作に難渋する.そこで著者らは両側性肺病変に対して胸骨横切開両側開胸を6例に試みたので,その手術術式を紹介し,胸骨横切開の適応の変遷を文献的に考察した.本法が両側肺転移腫瘍,とくに胸壁,横隔膜への浸潤のある症例には最良のアプローチであると考える.
キーワード
両側肺病変, 両側開胸, 両側肺手術, 胸骨横切開, 両側転移性肺腫瘍
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