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日外会誌. 92(5): 607-610, 1991


症例報告

鈍的外傷による腸骨動脈急性閉塞症の2手術治験例

土浦協同病院循環器センター 心臓血管外科・呼吸器外科

佐藤 眞明 , 長岡 秀郎 , 印南 隆一 , 船越 尚哉 , 藤原 明

(1990年5月10日受付)

I.内容要旨
鈍的外傷による急性腸骨動脈閉塞症を2例経験したので報告する.症例1は78歳男性で,自転車で転倒し,左総腸骨動脈解離および左腸骨骨折にて解離部切除後グラフト置換術を行った.症例2は60歳男性で,車と塀の間に挟まれ,右腸骨動脈急性閉塞・骨盤骨折・腸管にて解離部分切除後端々吻合・腸管切除等をおこなった.本症は文献的に稀であり,腹腔内臓器の合併損傷・骨盤骨折を伴う場合が多いのが特徴であり,迅速な診断と血行再建が必要である.

キーワード
鈍的外傷, 急性腸骨動脈閉塞症, 骨盤骨折


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