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日外会誌. 92(4): 469-472, 1991


症例報告

腸回転異常症を合併した成人 Hirschsprung 病の1手術例
―報告例の集計―

奈良県立医科大学 第1外科

高 済峯 , 藤井 久男 , 山本 克彦 , 佐道 三郎 , 山本 雅敏 , 中野 博重

(1990年4月17日受付)

I.内容要旨
症例は19歳女性.小児期より持続する高度便秘,腹部膨満にて当科を受診した.注腸造影にて直径30cmに拡張した下行結腸が腹腔の右側に認められた,開腹時,Hirschsprung病と非閉塞性の腸回転異常症(nonrotation)の合併と判明し,盲腸と十二指腸との間の癒着剥離およびDuhamel変法が施行された.
Hirschsprung病と腸回転異常症との合併はまれであり,1989年までに本邦及び欧米で20例が報告されているのみである.これらはすべて小児例であり,成人例は本症例が1例目であると思われる.

キーワード
Hirschsprung 病, 腸回転異常症, 成人


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