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日外会誌. 91(12): 1808-1811, 1990


症例報告

開心術後に発症した HTLV-I associated myelopathy (HAM) の2例

名古屋第一赤十字病院 外科
*) 名古屋第一赤十字病院 神経内科
**) 現 名古屋大学 胸部外科

秋田 利明**) , 早瀬 修平 , 矢野 洋 , 小川 邦泰 , 平松 隼夫 , 服部 龍夫 , 久米 明人*)

(1989年10月19日受付)

I.内容要旨
開心術後,約1年後と2年後に緩徐進行性の痙性脊髄麻痺を来した2症例を経験した.理学所見,CT,myelography,血液・髄液中の抗HTLV-I抗体検査よりHTLV-I associated myelopathy(HAM)と診断した.生活歴,病歴から共に手術の際に受けた輸血よりHTLV-Iに感染し,HAMを発症したと考えられた.昭和61年11月より血液センターではすべての血液の抗HTLV-I抗体検査がなされているが,供血者血に関しても,抗体検査を行なわなければ再びこのような患者が発生する可能性があるので報告する.

キーワード
HAM, 輸血, 開心術後


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