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書誌情報]
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日外会誌. 89(7): 1028-1039, 1988
原著
肝細胞癌における血管撮影像の外科学的意義
I.内容要旨肝細胞癌146例の治療面からみた病態を術前の血管撮影像から検討した.肝細胞癌は血管撮影像上Expansive type,Mixed type,Infiltrative typeの3型に分類でき,この血管像よりみた発育様式を基盤に癌の進展状況を観察すると,Inf. typeはExp.typeに比べ,より主幹枝での門脈腫癌栓や娘結節の随伴率が高く,肝切除後の予後やTAEの効果などの治療成績においても相対的に劣つていた.
従つて,肝細胞癌の血管像は臨床的な“癌の悪性度”をよく表現しており,Inf. typeのものは可能な限り切除範囲を拡大する必要があり,またTAEとの集学的治療を積極的に目指すなど肝細胞癌治療の指針となることが示唆された.
キーワード
肝細胞癌, 血管撮影像, 発育様式, 癌の悪性度, TAE
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