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日外会誌. 87(6): 636-641, 1986


原著

肝再生と免疫応答
III.肝再生の過程で活性化する抑制性マクロファージの解析

日本医科大学 第1外科学教室(主任:恩田昌彦教授)

野田 泰嗣

(昭和60年9月11日受付)

I.内容要旨
これまで私どもは,肝の部分切除とそれに続く肝再生の過程で生体内の免疫系が活性化すること,さらに,活性化したリンパ細胞が抑制活性を有し,その抑制が厳密な遺伝支配をうけていることを報告してきた.
本論文は,このような抑制活性がT細胞以外にマクロファージにも存在するがB細胞には認められないことを明らかにするとともに,このマクロファージの抑制活性が,Indomethacin(IM),または Aspirin(AP)によつて解除されることから,主としてProstaglandin(PG)を介して発現するものと考えられることを明らかにしたものである.

キーワード
肝部分切除, 肝再生, 抑制性マクロファージ, Prostaglandin, リンパ球混合反応


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