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日外会誌. 85(4): 318-323, 1984


原著

横隔膜ペーシングの奏効した小脳出血による中枢性肺胞低換気症の1例

名古屋大学 第2外科

安間 文彦 , 保浦 賢三 , 岡本 浩 , 宮崎 正治 , 廣瀬 豊 , 阿久根 淳 , 近藤 達平 , 小川 裕 , 関 章

(昭和58年6月8日受付)

I.内容要旨
小脳出血後の中枢性肺胞低換気症で慢性呼吸不全を呈した60歳男性に,高周波誘導型横隔膜ペースメーカーを埋め込み,夜間無呼吸の消失,血液ガス所見の改善など良好な結果を得た.この装置は,Glennによつて開発されたもので,欧米では1966年以来約350例の臨床応用があるが,本邦での報告は稀である.
装置自体に改良の余地はあるが,症例を選択すれば,横隔膜ペーシングは慢性呼吸不全の治療のひとつとして有用であると考えられた.

キーワード
横隔膜ペースメーカー, 小脳出血, 中枢性肺胞低換気症


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