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日外会誌. 82(1): 34-41, 1981


原著

胃癌に対する術前化学療法の研究,Mitomycin C+5-Fluorouracil併用療法(MF)とNeocarzinostatin+5-Fluorouracil併用療法(NF)の比較検討

大阪医科大学 一般・消化器外科

岡田 勝彦 , 北出 文男 , 革島 康雄 , 八木 敦夫 , 山田 真一 , 桜本 邦男 , 岡島 邦雄

(昭和55年6月30日受付)

I.内容要旨
MFとNF術前投与症例について,胃壁層別癌細胞変性度,転移リンパ節癌細胞変性度及び組織型別癌細胞変性度について検討した.MF,NF とも投与を中止しなければならない著明な副作用は認めなかった.
胃壁層別癌細胞変性度ではMFの投与回数別ではMF 5回未満に比べて5回以上症例に有意(p<0.05)に有効変性が高かったが,NFでは投与回数別でも有意差を認めなかった. MF,NF 5回以上の比較ではNF投与例に有意(p<0.005)に有効変性が著明であった.
転移リンパ節癌細胞変性度のうちMFでは投与回数で有意差は認めなかったが, NFでは5回以上例が5回未満に比べて有意(p<0.005)に有効変性が著明であった.また, MF,NF 5回以上例ではNF 5回以上例で有意(p<0.005)に有効変性が著明であった.
組織型別癌細胞変性度ではMFではすべての組織型に均ーに変性が認められたが,NFでは特にpap por, sigにより著明な有効変性が認められた.

キーワード
胃癌, 術前癌化学療法, MMC, 5-FU, NCS

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