日外会誌. 28(10): 1187-1199, 1928

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その他

非特異性抗原ノ生體細胞賦活作用ニ就テ（非特異性抗原ニ關スル生物學的硏究第二報）

I．内容要旨
非特異性抗原液（「オムナヂン」）ヲ〇.〇八竝ニ〇.一竓ノ二段ニ分チ各群三頭宛ヨリナル二群ノ海猽ノ皮下ニ注射シ抗原液注射後三十分ヲ經テ白色葡萄狀球菌二十四時間中性寒天培養ノ食鹽水浮游液一.〇竓（菌蘭〇.〇〇三五竓）ヲ頸靜脈内ニ注射シソレヨリ十五分、三十分、一時間、二時間、四時間竝ニ六時間目ノ六囘ニ亙リテ血液ヲ檢査シ、一面ニハ血中單位容積内白血球絶對數ノ推移ヲ、他面ニハ血中喰細胞ノ喰菌作用ノ狀態ヲ追究シタリ。又對照トシテ抗原液ノ注射ヲ施サレザル海猽三頭ヲ一群トナシ同一菌液ヲ動物ノ頸靜脈内ニ輸送シ本文中記載ノ方法ニヨリテ得タル成績ヲ前者卜比較シ次ノ結果ヲ得タリ。
（一）非特異性抗原液（「オムナヂン」）ノ注射ヲ受ケタル動物群ニ在リテハ喰菌作用（抗原液反應）ハ何等非特異性抗原液ヲ以テ處理セラレザル對照動物ヨリモ大ナリキ。
（二）非特異性抗原液（「オムナヂン」）ノ前處理ヲ受ケタル動物群ニ於テハ喰菌作用ハ非特異性抗原液注射重（〇.〇八乃至〇.一竓）ノ增加ト一致連行增大スレドモ互ニ正比例シテハ增大セザリキ。
（三）非特異性抗原液注射ノ場合ニ於テハ何レノ場合ニモ流血中白血球絶對數ハ對照動物ヨリモ大ナリキ。
（四）以上ノ所見ハ非特異性抗原液一定量ノ注射ヲ受ケタル動物ニ於テハ流血中白血球モ增加シ亦旺盛ナル喰菌作用ヲ示ス。卽チ非特異性抗原ハ細胞賦活作用ヲ有シ爲メニ喰細胞ノ喰菌作用高度ニ現ハルルコトヲ指示シ余等ノ第一報ノ所見ヲ盆々確固タラシメタルモノナリ。

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