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日外会誌. 127(5): 485-491, 2026


特集

外科医の職場環境改善に向けた現状と課題

3.呼吸器外科における職場環境改善に向けた現状と課題

日本医科大学大学院医学研究科 呼吸器外科学分野

臼田 実男

内容要旨
近年,呼吸器外科領域の手術件数は増加しており,特に原発性肺癌手術ではVATSやRATSなど低侵襲手術が大きな割合を占めている.一方で,呼吸器外科医の業務は手術に限られず,術前診断,遺伝子検査,薬物療法,周術期管理,外来診療,再発治療,緩和医療,教育・研究,NCD登録など多岐にわたり,総業務量は増大している.日本呼吸器外科学会会員を対象とした働き方に関する調査でも,時間外労働,オンコール,休日対応,待遇,休暇取得などに課題があることが示された.今後は,労働時間削減のみならず,診療看護師,特定行為研修修了看護師,医師事務補助者など多職種によるタスクシフト・タスクシェアを推進し,医師が専門性の高い業務に集中できる体制整備が必要である.また,女性医師は増加傾向にあるものの,専門医・指導的立場での割合はなお低く,産休・育休後の復帰支援,柔軟な勤務体制,手術教育の継続が重要である.呼吸器外科の持続的発展には,すべての医師がライフイベントと専門性を両立できる職場環境の構築が大切である.

キーワード
医師の働き方改革, 呼吸器外科, タスクシフト


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