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日外会誌. 125(6): 475-482, 2024


特別寄稿

医療になぜ倫理が必要か

日本外科学会名誉会頭,九州大学名誉教授,公立学校共済組合九州中央病院院長 

前原 喜彦

内容要旨
医療の目的は,「病む人から苦しみを除き,健康へと導くこと」であり,その目的達成のために,「医療人にとって人格形成が何よりも重要であり,終生研鑽して,努力することが求められる」と考えられます.
われわれには,人格を磨いて,倫理観(人の進むべき道を判断できる力)を養い,医療倫理に基づいた良質な医療を実践することが求められています.
ここでは,医療倫理をも包括した生命倫理に関して,われわれが直面している様々な事例・問題点を提示し,それを解決できる人材の育成と倫理教育の重要性について述べたいと思います.

キーワード
医療の心, 医療倫理, 生命倫理, 倫理教育, 外科医の教育

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