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日外会誌. 125(2): 139-145, 2024
特集
外科におけるRCT―top journalへの道―
7.肝胆膵外科におけるRCT―top journalへの道―
内容要旨
日本臨床腫瘍研究グループ1202試験にて胆道癌根治切除後の補助療法におけるS-1の有効性を検証するために,S-1を術後6カ月投与する群と切除単独群を比較するRCTを実施した.その結果主要評価項目である全生存期間にてS-1群が有意に生存期間を延長することが示された.胆道癌補助療法の試験としては初めてITT解析にて有意な結果が示された試験となり,The Lancetに掲載されることとなった.本研究の経験をもとに,肝胆膵外科領域のRCTにおける特殊性とtop journal掲載へ向けた注意点に関して独自の考察を行った結果,精度の高いプロトコール作成,十分にコンセンサスの得られた試験デザインの設定,症例集積の工夫としての全数調査,試験結果のインパクトとタイミング,迅速な対応が可能な研究組織と十分なデータ管理が重要な事項として挙げられた.
キーワード
胆道癌, 補助療法, RCT, 肝胆膵外科
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