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日外会誌. 124(6): 522-525, 2023


会員のための企画

安全な外科治療の実践と医療安全文化の次世代への承継

熊本大学病院 医療の質・安全管理部

近本 亮

内容要旨
手術は効果的であるがリスクが大きい医療行為である.外科手術を安全に実施するためには外科医も医療安全活動を理解する必要がある.医療安全活動は情報収集から始まり,それを元にした要因分析,改善策の立案・実行,再評価のループ(PDCAサイクル)を回し続けることがその本質である.術中の確認不足やルール違反は不適切な医療と考えられ,それに起因した合併症は回避可能であり根絶することが求められる.回避困難な合併症はその発生を問題として捉え,PDCAサイクルに沿って改善に取り組み医療の質の向上を図る.安全な医療の実践には安全文化の醸成が不可欠である.安全文化は安全を尊ぶ行動と精神であり,これを次世代に承継することも外科医の役割である.後進に繰り返し安全の重要性を説き,自ら安全を尊ぶ行動をとり続けることで安全文化は受け継がれていくのである.

キーワード
医療安全, 行動規範, 報告行動, 文化の承継


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