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日外会誌. 119(2): 144-149, 2018


特集

外科診療における遺伝学的検査の意義

2.遺伝子診断の基礎と実際

東京女子医科大学附属遺伝子医療センター 

松尾 真理 , 齋藤 加代子

内容要旨
近年,本邦において一般診療におけるゲノム医療実装は,現実のものになりつつある.次世代型シークエンサーの登場によるゲノム解析技術の発展により,もはや遺伝子解析技術は一部の患者における疾患の診断のみならず,一般集団のがんや糖尿病などのありふれた疾患の治療選択等においても,ごく普通に利用される時代が到来した.診療に用いられる遺伝子関連検査は,調べる対象により,①生殖細胞系列変異を調べる“ヒト遺伝学的検査”,②体細胞変異を調べる“ヒト体細胞遺伝子検査”,③病原体の遺伝情報を調べる“病原体遺伝子検査”の三つに分類される.遺伝情報の特性に留意したうえで医療の場において適切かつ有効に遺伝学的検査・診断を実施するために,本邦では日本医学会により作成された「医療における遺伝学的検査・診断におけるガイドライン」を遵守することが,特にヒト遺伝学的検査の実施に際しては必要である.近年,すべての大学病院を含む多くの医療機関で遺伝子診療部門が設置されており,全国各地で遺伝子診療が可能となってきている.日常的な外科診療の中で,更なるより良い遺伝医療の実践のためには,臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーなどの遺伝専門職との連携が求められる.

キーワード
遺伝学的検査, 遺伝カウンセリング, Precision Medicine, 次世代型シークエンサー, 遺伝性腫瘍

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