[書誌情報] [全文HTML] [全文PDF] (1122KB) [会員限定][検索結果へ戻る]

日外会誌. 118(5): 513-520, 2017


特集

外科専門医のための外傷外科手術off-the-job training(OFF-JT)

3.Definitive Surgical Trauma Care(DSTC)コース

1) 帝京大学 救急医学
2) 大阪市立大学大学院 医学研究科救急医学
3) 東京医科大学 救急災害医学
4) IATSIC-Japan 
5) Education Committee of DSTC 

藤田 尚1)4) , 溝端 康光2)4) , 坂本 哲也1)4) , 行岡 哲男3)4) , Kenneth D Boffard5)

内容要旨
Definitive Surgical Trauma Care (DSTC) コースは,International Surgical Society/ The Société International de Chirugie(ISS/SIC;万国外科学会)の下部組織,The International Association for Trauma Surgery and Intensive Care(IATSIC)が監修する国際標準の外傷外科トレーニングコースである.系統だった外傷総論と臓器別損傷の各論,実際のケース提示と臨床決断の討論,動物を使った外傷モデルでの手技教育がコースの3本柱である.実際のケースシナリオを用いた臨床決断のグループディスカッションでは,外傷診療上の臨床決断は「確信によってではなく予測に基づいて意思決定される」ため,限られた情報や検査結果からより良い決断に至る過程を,厳選されたケースシナリオを用いて学ぶ機会が設けられている.動物を用いた実技実習では,経験豊富な外傷外科医の指導の下,生理学的病態変化に即応しつつ,基本的な外傷外科手技と「蘇生のための臨床決断」を学ぶ.これまで6回の英語を公用語とする国際コースを開催してきたが,2017年3月には日本語でのコース開催が許された.2016年には日本外科学会専門医修練カリキュラムの単位として認められた.

キーワード
ISS/SIC, IATSIC, Golden Hour, Second Hour

このページのトップへ戻る


PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。