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日外会誌. 118(3): 313-316, 2017


会員のための企画

プロフェッショナルとしての外科医とは何か

茨城県立中央病院 

永井 秀雄

内容要旨
プロフェッショナルとしての外科医は「不特定多数の人の」「さまざまな悩みを」「聞き取って」「相談にのり」「専門的立場から」「適切な助言を与え」「その人の悩みの解決に」「全力を尽くすことを」「自らの使命とする」.プロフェッショナルとしての外科医は,「密室」での生業だからこそ,プロフェッショナル団体である日本外科学会(以下,外科学会)によって厳格に規律されなければならない.また個人としても厳しく自己規律しなければならない.新専門医制度の議論ではプロフェッショナル・オートノミーという言葉を聞くが,これを医師の裁量権と誤解するむきがある.カント道徳論のオートノミーとは異なる見方であり,プロフェッショナリズム・自己規律が望ましいかもしれない.厳しい自己規律を伴うプロフェッショナリズムに徹すれば,結果として社会から認知され,医療界への不当な干渉はないはずである.職業倫理は自己規律による道徳律であることを忘れてはならないと考える.

キーワード
プロフェッショナル, プロフェッショナリズム, オートノミー, カント, 自己規律

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