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日外会誌. 117(2): 114-119, 2016
特集
本邦における低侵襲心臓手術の現況
5.低侵襲大動脈弁置換術
内容要旨技術や手術機器の発展に伴い胸骨を温存するアプローチによる低侵襲大動脈弁置換術の安全性が増し,近年普及しつつある.主なアプローチは胸骨部分切開と右開胸であり,それぞれ胸骨を一部または全部温存することによって,早期退院や社会復帰,出血量・輸血量の減少,美容的整容性などのメリットがある.一方で限られたスペースで手術をすることのデメリットもある.人工心肺時間と大動脈遮断時間の延長や末梢血管カニュレーションに関する合併症などが報告されている.適切な患者選択のうえであれば,低侵襲大動脈弁置換術は手術アウトカムやQOLの向上,医療コストの低減が可能である.
キーワード
低侵襲心臓手術, 大動脈弁置換術
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