[書誌情報] [全文HTML] [全文PDF] (289KB) [会員限定]

日外会誌. 116(5): 311-315, 2015


特集

最新低侵襲手術(ロボット,内視鏡下手術)の現状と将来

6.心臓血管外科領域における最新低侵襲手術の現状と未来

国立循環器病研究センター 心臓外科

藤田 知之 , 小林 順二郎

I.内容要旨
低侵襲化は外科手術の命題である.心臓外科領域では内視鏡下手術は一般的でなく直視下での小切開手術が低侵襲手術という位置づけである.習熟には少し時間がかかるものの,患者満足度は高いため,今後広がっていく手術手技と考えられる.一方,内視鏡下手術であるda Vinciを用いた心臓手術は国内治験が終わり,現在適応承認待ちの状態である.コストを度外視すれば,患者にとっての選択肢の一つとなりえる手技である.それ以外の低侵襲手術もそうであるが,いかに安全を担保するかがポイントとなる.da Vinciを用いた内胸動脈の採取は適応がとれており,小切開での冠動脈バイパス術(MIDCAB(minimally invasive direct coronary artery bypass grafting))につながり,有用と考えられる.

キーワード
MICS, ロボット, da Vinci, TAVI


<< 前の論文へ次の論文へ >>

PDFを閲覧するためには Adobe Reader が必要です。